七五三やお宮参りで出張撮影を依頼!神社やお寺で守るべきマナーとは
子どもの成長を残す七五三やお宮参りの記念撮影は、お参りする真剣な表情や季節を感じる美しい風景など、スタジオ内では撮れない写真を残せる出張撮影が人気です。しかし、神様や仏様を祀る神聖な場所でおこなう出張撮影には、守るべきルールやマナーも存在します。今回は、神社やお寺で出張撮影をする際に心がけたいマナーについて紹介します。
神社やお寺で出張撮影するときのマナー
撮影スタジオとは異なり、神社やお寺では参拝や祈祷が本来の目的となります。神社やお寺のように神聖な場所で撮影をさせてもらう際に、気をつけたいマナーについて紹介します。
事前に連絡しておく
まずは敷地内での出張撮影が可能かどうかを電話で問い合わせておきましょう。決まっていれば具体的な日時を伝え、条件や禁止事項・注意事項があれば聞いておきます。聞いた内容は、電話をした日時や担当者名も合わせて、メモに残しておくと安心です。
機材を置く場所に注意する
神社やお寺は、建物自体も重要な文化的財産です。三脚などの撮影機材でうっかり傷をつけてしまわないよう、注意が必要です。お賽銭箱はもちろん、受付カウンターなどにも無断で機材を置かないよう配慮しましょう。
ほかの人の迷惑にならないようにする
基本的には、人の迷惑にならないよう常識的な行動を心掛ければ問題ありません。立ち入り禁止の看板がある場所や柵が設置されている場所で撮影する、ほかの参拝者がお参りをする際の邪魔になる場所で撮影する、敷地内で勧誘などの営業行為をするといった迷惑となる行動は慎みましょう。
神社で出張撮影するときに守るべきマナー
次に、とくに神社で出張撮影をする際に気をつけたいマナーを紹介します。出張撮影の際には、本来の目的であるお参りを参拝方法にしたがって、済ませておくようにしましょう。
手水舎で手と口を清める
参拝前には境内にある手水舎で手と口を清めます。具体的な手順は次のとおりです。
- 手水舎に入る前に一礼する
- 右手にひしゃくを持って水を汲み、左手を清める
- 左手にひしゃくを持ちかえ、右手を清める
- ひしゃくを右手に持ちかえ、左手に水を注ぎ口に含んで口を清める
- もう一度左手を清め、ひしゃくを傾けてひしゃくの持ち手を清める
口を清める際は、ひしゃくに直接口をつけないよう気をつけます。子どもにとっては初めて経験するマナーである場合も多いので、丁寧に説明しながら一緒にやってみるとよいでしょう。
参拝方法は「二礼二拍手一礼」が基本
本殿の参拝方法は「二礼二拍手一礼」という、2回お辞儀をして、2回手を叩き、最後にもう一度お辞儀をする方法が基本です。こうした参拝の作法も事前に子どもに話しておくとよいでしょう。お参りの真剣な表情は出張撮影ならではの魅力ですが、本殿での祈祷中は撮影禁止の場合も多いので、注意が必要です。また、撮影料として気持ち程度の奉納が必要な神社も存在するので、合わせて確認しておきましょう。
お寺で出張撮影するときに守るべきマナー
つづいて、お寺で出張撮影をするときに気をつけたいお参りのマナーを、お寺の規模別に紹介します。
観光地となるような大きなお寺の場合
大きなお寺では、次のような手順でお参りをします。
- 境内入り口の総門で一礼をする
- 手水舎があれば、手と口を清める
- お香を焚きしめた香炉で、立ち上る煙を体に当てるようにして心を清める
- 本堂やお不動様で一礼、合掌してお祈りする
小規模なお寺の場合
自宅から行きやすいお寺でお参りや撮影をする場合は、比較的小規模なお寺が多いかもしれません。小さなお寺では、手水舎がない場合は省略しても大丈夫です。
ご焼香が焚かれている場合は「摘んで一拝」を3回繰り返して合掌するのが一般的です。お参りの仕方は宗派によっても異なるため、わからない場合は住職に聞いてみるとよいでしょう。
出張撮影を依頼する前の注意点
撮影当日や参拝のマナーについて紹介してきましたが、出張撮影には依頼の前にも確認しておきたいポイントがいくつかあります。
お参り先に撮影の可否を確認する
出張撮影を検討しているなら、まずはお参り先の神社やお寺が撮影可能かどうかを確認しておく必要があります。撮影自体を禁止している、個人のカメラでは撮影できるがカメラマンの撮影はできない、事前申請があれば撮影できるなど、神社やお寺それぞれのルールがあるため、細部まで確認しておきましょう。
撮影費用や許可申請について確認する
出張撮影を依頼する際に確認しておきたいのが、撮影費用や許可申請に関することです。撮影費用については、プランで設定された基本料金以外に、カメラマンの交通費などが追加で発生する可能性もあります。撮影する季節や時間によって料金が変わる場合もあるので、しっかり確認しておきましょう。
また、許可申請が必要な場所で出張撮影をする場合、手続きは誰がするのかという点についても確認しておく必要があります。フォトスタジオやカメラマン側ではなく、依頼人側で行う必要があれば、自分で手続きを済ませておかなければなりません。
神社内の専用写真館を利用する方法もある
七五三やお宮参りなど記念撮影の需要が高いお参りの多い神社では、神社内に写真館を併設していることもあります。こうした専属の写真館を利用すれば、あちこち手配する必要もなく、お参り先だけですべてを済ませることができます。専用写真館のある神社では、その写真館を利用する以外の出張撮影は禁止されている場合もあるため、まずはお参り先に確認してみるとよいでしょう。
神奈川県で写真撮影ができる・できない神社とお寺
最後に、神奈川県内で出張撮影ができる神社やお寺を紹介します。合わせて出張撮影ができない神社も紹介するので、ぜひ参考にしてください。
神奈川県で出張撮影ができる神社・お寺
神奈川県内で七五三やお宮参りにおすすめの以下の神社・お寺では、出張撮影も可能です。
・寒川神社
高座郡寒川町にあり、1500年以上の歴史を誇る神社です。すべての厄を除けられる八方除の守護神を祀る全国唯一の神社である寒川神社は、子どものすこやかな成長を願う七五三やお宮参りにも最適です。有名な神社で多くの参拝客が訪れるため本殿が広く、事前予約なしで祈祷が可能です。寒川神社での出張撮影は、事前に許可が必要なため、余裕をもって申請をしておくことをおすすめします。
・鶴岡八幡宮
鎌倉駅から徒歩10分の場所にある、鎌倉の代名詞といってもよいほど有名な神社です。三大八幡宮のひとつで、源頼朝ゆかりの神社として人気の観光スポットでもあります。境内の撮影スポットも多く、魅力的な七五三の写真が撮れるでしょう。
・川崎大師
川崎市にある真言宗智山派の大本山の寺院です。「厄除けのお大師さま」として親しまれ、初詣には多くの参拝客が訪れます。川崎大師へ続く表参道ではにぎやかな出店が続き、どこか懐かしい味わいのある雰囲気で子どもも楽しめるでしょう。七五三の時期は大本堂内の稚児大師尊像の宝前で祈祷がおこなわれます。
神奈川県で出張撮影ができない神社
次の神社では、原則として出張撮影が禁止されています。
・亀ヶ池八幡宮
相模原市の亀ヶ池八幡宮は七五三やお宮参りに人気の神社ですが、商用でのカメラマン撮影が禁止されています。家族が自分のカメラで撮影するプライベートな撮影は問題ないようです。
・平塚八幡宮
平塚市の平塚八幡宮では、原則として出張撮影が禁止されています。境内に神社専属写真室が併設されており、基本的に商用撮影はこの写真室限定とれています。やむを得ない理由で外部のカメラマンが撮影する場合は事前の許可と所定のシャッター料が必要です。
・天照皇大神
横浜市都筑区の天照皇大神は、公園に隣接した広々とした景観が魅力的な神社ですが、境内・敷地内を撮影することは禁止されています。
まとめ
子どもの成長や晴れ姿をより豊富なシーンで魅力的に残せる出張撮影ですが、本来の目的であるお参りもしっかりおこないましょう。参拝のマナーを守ることはもちろん、撮影に集中しすぎてほかの参拝客の迷惑にならないように配慮することも大切です。出張撮影ができない神社や事前に許可申請が必要な神社もあるので、まずはお参り先に確認し、準備を整えて撮影に臨みましょう。