十三参りって知ってる?厄を落として子どもの成長をお祝いしよう!
生後100日頃までに行うお宮参り、七五三、そして成人式など、子どもの成長を祝う行事は定期的にやってきます。なかでも十三参りはあまり広く知られていませんが、最近徐々に浸透しつつある行事です。今回は十三参りの詳細についてご紹介します。どのタイミングで子どもの行事を行うべきか悩んでいる方はぜひ参考にしてください。
十三参りとは
年齢には2つの数え方があります。生まれた年を0歳として、誕生日ごとに1歳ずつ年を重なるのが日本では一般的です。もう一つは数え年といって、生まれたときはすでに1歳であり正月ごとに1歳ずつ年を重ねるという数え方です。十三参りは、数え年で13歳になったタイミングで行う行事のことをいいます。端午の節句やひな祭りとは異なり、十三参りは男女関係なくお祝いできます。
厄払いをするために行う
男性は25歳や42歳、女性は33歳など、大人は男女で厄年が異なるのです。一方子どもは男女ともに厄年が同じです。成人までに何度か厄年がやってきますが、数え年で13歳のときも厄年となります。十三参りは厄年の厄を払って、子どもの健やかな成長を願うという意味が込められた行事です。
知恵と健康を祈る
厄を払ったうえで、知恵と健康をそなえて成長できるように祈る行事でもあります。十三参りは虚空蔵菩薩という、福徳と知恵を持つ菩薩にお祈りするためです。なぜ虚空蔵菩薩にお祈りするのかといえば、虚空蔵菩薩の縁日が13日であり、十三参りと数字で共通点があるからとされています。
関西では七五三よりも一般的な行事
江戸時代の京都で行われたのが、十三参りの原点といわれています。よって関西圏では七五三より十三参りのほうが一般的です。まだ全国的に有名ではありませんが、関東のお寺でも十三参りができる場所が増えてきています。
十三参りでは何をするの?
さまざまなお寺で行われている十三参りの方法を参考に確認します。
旧暦の3月13日に行う
新暦だと4月13日にあたる日にお参りするという決まりになっているのです。東京の浅草寺では、決まりにならって4月13日前後にお参りを受け付けています。お寺によってお参りを受け付けている時期は異なるので、ご家庭でお参りしようと考えているお寺へ事前に確認しておきましょう。
たとえば京都の法輪寺では、春の十三参りとして3月13日から5月13日までの期間を設定しています。さらに秋の十三参りとして10月1日から11月30日までの期間も設定されているため、ご家庭の都合に合わせてお参り時期を選ぶことが可能です。
お坊さんにお祈りしてもらう
お寺にてお坊さんにお祈りを依頼するのが基本ですが、こちらもお寺ごとに流れが異なります。京都の法隆寺では、対象となる子どもが漢字を一字書きます。この漢字を書いた紙は、お寺に奉納するので手元には残りません。これから授かりたいものを表す漢字を書くと、より祈祷の効果が高まります。
そしてその漢字を書いた紙を本人に見立てて、お坊さんがお祈りしてくれるという流れです。お祈りの最中は本人やご家族も一緒にお祈りします。また東京の浅草寺では、法印と呼ばれるものを額にあててもらい、お祈りやお供えをします。
お祈りしてもらう期間はお金次第
京都の法輪寺で十三参りのお祈りしてくれる期間は、1週間や1か月など納める金額によって変わってくるのです。より長い期間お祈りを続けてもらいたい場合は、少し高い金額をお寺に納めると1年間お祈りし続けてくれるというシステムです。
お祈りの帰り道で振り返ると知恵が逃げる
お祈りの帰り道では振り返ってはいけないという言い伝えがあります。振り返るとせっかくお祈りで授けてもらった知恵や健康が失われる、というものです。これは関西では有名な言い伝えで、ここでの帰り道とは渡月橋という場所を指しています。京都で十三参りといえばここ、というくらい人気のある法輪寺へ行く途中に、渡月橋という橋があるためです。東京で十三参りをする際には渡月橋がないので、言い伝えだと割り切ってあまり気にせずお参りするのがよいでしょう。
十三参りに着ていく衣装は?
十三参りは男女ともに対象となる行事ですが、それぞれ着ていく衣装が異なります。
女の子は着物
女の子は着物を着て十三参りを行う場合が多いです。着物にもいくつか種類があります。たとえば訪問着は、結婚式などシーンを問わずに着用できる着物です。振袖は成人式に着るというイメージが多いかと思いますが、結婚していない女性の着物とされています。訪問着でも振袖でも問題ありませんが、13歳は未婚の状態なので振袖を着る方が多くなっています。
また振袖はデザインが目立つものも多いため、子どもが着用を好むという側面もあるのです。幼いときに着物を着るのは、短時間であったとしても窮屈で疲れる行為です。少しでも前向きに着てもらうために、デザインで選ぶというのもよいかもしれません。
男の子は紋付羽織袴
結婚式の和装で、新郎が着ている着物というとイメージしやすいかもしれません。成年・未成年を問わず男性の正装とされているため、13歳の男の子も紋付羽織袴を着用するのが一般的です。馴染みのある紋付羽織袴は黒色ですが、最近ではオレンジや明るい青色など子どもが喜ぶ色も増えてきています。重たい印象になりがちな黒色を避けたり、ほかの家庭とかぶらないようにカラフルな紋付羽織袴を選んだりするのもおすすめです。
制服や洋服でも問題ない
着物や袴を所有しているという家庭はあまり多くないでしょう。十三参りという一回のイベントのためにわざわざ購入することになれば、かなりの費用がかかってしまいます。そこで自宅にある洋服や、学校の制服で代用するという方法もあります。事前にお寺に確認しておくと安心ですが、基本的には正装と判断できる服装であれば着物でなくても問題ないでしょう。
13歳になったお祝いをして記念撮影をしよう
十三参りを行った記念として写真を残すと、家族で思い出を振り返ることができて時間が経っても楽しめます。最近ではスマートフォンでも美しい画質で写真を撮ることができ、誰でも気軽に写真撮影を楽しめるようになりました。しかし、大切な行事の際はプロのカメラマンがいる撮影スタジオに撮影を依頼すると、さまざまなメリットがあっておすすめです。
家族全員の集合写真を残してもらえる
自分たちだけで写真を撮ろうとすると誰かがカメラマンになる必要があり、なかなか全員の集合写真が残せないという悩みをよく耳にします。撮影スタジオに依頼すれば、好きな場面で家族が欠けることなく写真を撮ってもらえるので便利です。
子どもの自然な表情を引き出せる
家族があらたまって写真を撮ろうとすると、緊張して笑顔を作れない場合もあるでしょう。一方プロのカメラマンは、子どもの機嫌を取りながら撮影することに慣れています。リラックスして過ごす子どもの自然な表情を残したい場合は、プロに撮影を依頼するのがおすすめです。
アルバム作成などのサービスを利用できる
写真を現像して一枚ずつアルバムにおさめる作業は、時間と労力を必要とします。撮影スタジオに依頼した場合、撮影データをもらえるだけでなくアルバム作成のオプションメニューを用意している場合がほとんどです。アルバム作成の手間が省けるだけでなく、本格的で立派なアルバムが完成して手元に届くでしょう。
まとめ
数え年で13歳になったタイミングで行う十三参りは、知恵と健康を祈る大切な行事です。関西が発祥地域ですが、最近では関東でも十三参りを受け付けているお寺が増えてきています。基本的な内容はお坊さんにお寺でお祈りをしてもらうというものですが、自ら今後の幸福を祈る姿勢も重要になってきます。女の子は振袖などの着物、男の子は紋付羽織袴を着るのが基本です。中には制服やおしゃれな洋服で参加する方もいるのです。人生で一度しかない子どもの大切な行事なので、素敵な表情を写真におさめるためにスタジオに依頼してみるのもよいでしょう。